福寿院のお知らせ
2023/01/01

令和五癸卯歳 年頭のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
昨年はロシアのウクライナ侵攻による残虐な行為に身を引き割かれる思いでしたし、安倍元総理が凶弾に倒れ、園児がバスに置き去りにされる等の痛ましい事件もありました。
新型コロナウイルスも収束に向かうかと期待しますと、新たな変異株による再拡大が繰り返えされるなど厳しい一年でしたが、皆様にはつつがなく新年をお迎えのことと存じます。福寿院では昨年も檀信徒の皆様のご理解とご協力、関係者の方々のご尽力を得て,次のような成果を収めることが出来ました。ありがとうございます。

 <令和4年 福寿院10大ニュース>
1.展望広場に立派な四阿(あずまや)建立寄贈
篠原の中・下地区が一望に見渡せる展望広場に人の森(株)代表取締役社長加藤政徳様の寄贈による立派な四阿(あずまや)が建立されました。ベンチも設置され、座って篠原地区の四季折々の美しい眺めを楽しむことが出来ます。

2.展望広場周辺の整備
四阿建立と並行して、人の森(株)様には展望広場頂上付近を中心に木の根を掘り出し、地面を平らにし歩き易くしてもらいました。

3.天満天神宮の社(やしろ)修復
学問の神様<菅原道真(すがわらのみちざね)公>をお祀りしている「天満天神宮」は江戸時代中期に建立され、「勉強が出来ますように」との願いを込めて多くの先人がお参りに来ました。昭和時代に社を建立しましたが、経年劣化が進みましたので夏に外壁や屋根の修復をしました。

4.天満天神宮の参道整備
天満天神宮の社修復に伴い、お参りする参道整備を護持会理事さんの労働奉仕により進めています。山肌に沿った「なだらかなスロープ」を設計し準備しました。山肌が凍らなくなる春先に人の森(株)様の助力も受け作業を進める予定です。

5.新護摩堂の落慶式
新護摩堂の落慶式を1月3日の新年護摩供養時に行い、落慶を祝うと同時に建立に多大なるご貢献をいただいた方や建築に携われた方々の紹介をし顕彰いたしました。

6.定例的な護摩供養
新護摩堂では、毎月28日の不動明王ご縁日は勿論、日々護摩焚きを行い、参拝・見学者にもお越しいただいています。

7.阿字観通算90回、写経通算120回超え
コロナ禍の厳しい状況の中でも毎月開催してきた阿字観が通算90回、紅葉亭での写経教室が通算120回を越えました。毎月、熱心に参加してくださる方々に支えられてのお陰と感謝しております。今年も一人でも多くの方の参加をいただき、「体験」を通し、仏様の教えを身近に感じ、心の安らぎ・充実感に通じるよう努力するつもりです。御都合のつくときに気軽にお出かけ下さい。

8.弘法大師ご誕生1250年記念事業の浄財御寄進に多数のご協力あり
本山の記念事業への浄財御寄進をお願いしましたところ、多数のご協力をいただきました。尊いことです。3月末日まで受け付けております。

9.福寿院を式場としての葬儀5件
ご葬儀を行うに当たり家族葬を基本としつつ、組合・近所をはじめ、地域で関わりの深かった方が気軽にお別れ・お参り出来る等を考えられ福寿院を式場とされたようです。

10.「花まつり」に特製の「ぬり絵」を展示
4月8日の花祭りに合わせ、特注のぬり絵を「檀信徒のみなさま」「のびるっ子園児」「すずかけの家利用者及び職員」のご協力を得て、きれいに色を塗ってもらいました。それをお釈迦さまの脇の掲示板に飾りました。色とりどりで美しくお参りの方々の目を楽しませてくれました。


【仏教の教えは広大無辺だが、一言で述べるなら二利(自利(じり)・利他(りた))に尽きる】               
お大師様の言葉(現代語訳)
 仏教の教えを一言で言うなら「自利利他である」の意味です。
生きていく上で病気・人間関係・仕事やお金・大切人との別れ等々、辛く苦しいこと、悲しく寂しいこと、自信を無くしみじめに思うことがあります。それらをじっと耐え忍び、精進努力する、周囲に助力を求める等して乗り越え、心身共に楽になることは自分で苦しみ等から抜け出し幸せを掴むことであり、「自利」と言えます。
「自利」は自分が幸せになることで気持ちが楽になり、自分に自信が持て、それがエネルギーとなって周囲の人への気遣いも出来るようになります。
 
 その一方で私たちは多くの方の助けや支えを受けて生かされているのも事実です。自分や家族の力だけではどうにもならないことが沢山あります。助けや支え無しでは衣食住が思うようになりませんし、安全安心に生活することもままなりません。
 お互いが助け合い支え合って日々の生活が成り立っていることに思いをはせ、他人さまや地域をはじめ、周囲の人の為に自分に出来ることはないか考え、行動したいものです。困っていることを聞き、お手伝いする、じっくりと話を聞き気分を楽にしたり、解決策を一緒に考えたりする、それが「利他」つまり他人の為に尽くすことです。
 私も身体の動きはにぶくなり、体を使う手助けをすることは少なくなっていますが、できる限りのことをしたいと思います。また、話をじっくりと聞き、多少の助言でも出来ればと思っています。
 少しでも「人の助けになる、役に立つ」ことで、自分自身の心の安らぎになれば、それが「自利利他」の幸せの始まりです。