福寿院のお知らせ
2021/01/01

令和3年年頭挨拶

令和三辛丑(かのとうし)歳 年頭のご挨拶

新年おめでとうございます。コロナ禍でいつもと違う新年をお迎えのことと存じます。

昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で生活様式が大きく変わった一年でした。

その中で福寿院では檀信徒の皆様のご理解とご協力、関係業者の方々のご尽力を得て、次のような活動を行うことが出来、成果を収めることも出来ました。ありがとうございます。

<令和2年 福寿院10大ニュース>

1.コロナウイルスで彼岸法要・念仏供養、定期総会、終戦75年戦没者慰霊法要、坂東三十三観音参拝、津久井観音霊場巡り等、予定していた諸行事中止

2.墓地横の「山林原野」諸整備

3.山林原野(展望広場)の樹木・篠竹伐採、土地境界の測量石杭の打ち込み

4.大雨や台風で崩落した墓地横法面の防護工事完了

5.展望広場に登る階段設置工事ほぼ完了

6.特別伝道相模大会中止に伴う「写経奉納活動」に「90巻奉納」

7.福寿院の薬師如来坐像、県立歴史博物館の「相模川流域みほとけ展」に出展

8.「稚児大師厨子」「向拝幕」「本堂正面わに口麻紐」「福寿院案内看板」を寄進により新調

9. 本堂須弥壇天板の修復

10.毎月の「阿字観」及び「紅葉亭にて開催の写経会」をほぼ平常通り実施

(番外)先代慧晃住職十七回忌法要を実施

(番外)福寿院のパンフレット第三版改訂~位牌堂・永代供養墓「阿字のふる里」の紹介~

お大師さまのお言葉<生(しょう)、これ楽にあらず、衆苦(しゅうく)の聚(あつ)まるところなり>

現在、コロナウイルスの感染拡大や異常気象に伴う天変地異の不安等々、先行きの見えにくい日々が続いております。

そんな時代だけにお大師様のお言葉にある上記の

「生、これ楽にあらず衆苦の聚まるところなり」の意味を噛みしめて過ごしたいと思います。この言葉は次のように解釈できます。

「人生には【生・老・病・死】の四苦の他に「愛する者との別れ」「求めても得られないものあり」等、合計8つの苦しみがあるとされています。つまり、生きていくこと自体、苦しみをともなうものなのです」

コロナ禍で「仕事がない」
「逢いたい人にも会えない」
「みんなで集まってのお喋りや食事もままならない」
「行きたいところにも行けない」等、
不自由を余儀なくされています。

また、異常気象で「暑さ・寒さが厳しく体調管理が難しい」
「大雨や日照りが心配」
「作物の収穫が落ちる」
「ものの値段が上がる」等も懸念されます。

しかし、楽ではない人生だからこそ、普段やろうと思っていても後回しにしていることを見つめ直したり、別の楽しみを見つけたりすることを大切にしたいものです。

昨年、私は、コロナの影響で時間にゆとりが出来たので取得した山林原野の樹木や篠竹の伐採作業を行いました。
一日に出来る範囲はごく僅かでしたが、時間と手間をかけ少しずつ藪が切り開かれ、視界が広がり、大地が見えたときの喜びは格別で「明日もまたやろう」という気持ちになりました。
自分の中では困難な状況の中から「楽しみ」を見い出した思いです。

コロナウイルスの感染防止策が進み「収束の光」が見えることを願っておりますが、思うように進まなくても嘆き悲しむだけではなく、「工夫を凝らす」「別の楽しみを見つける」等前向きに生きたいものです。


福寿院 住職  岩木晃範  合掌